日本ガーデン・コンダクター協会では、様々なガーデンの講座を開催しています!
ガーデンエッセイ

様々なバランス / 牧野豊

 大学の研究室で一人、試験管や塩酸と向き合っていた時、体を動かす仕事がしたいなと思い、 自然や植物が好きな性格から造園業に飛び込みました。

 庭木の剪定や砂利の運搬、レンガ積みなど様々な工種を経験し、知らなかった知識や技術を覚える楽しさと、お客様のお庭造りに携わる緊張を味わい、充実した日々を過ごしました。

 徐々に仕事を覚え、任されることが増えていく中、ガーデンとの向き合い方に効率や安定といった感情が伴っていることに気づき、本当に誇れる収まりなのかどうか疑問を持ち始めます。

 そんな中、ガーデンコンダクターコースと出会い、 先生の思想や体現から、自身が収めてきた仕事があまりにも低いレベルだったと気づかされました。

 先生のお話しを聞くごとに、超えなければならない壁があまりにも高く険しいことを思い知らされますが、学び方から懇切丁寧に指導頂けるので、安心して向き合うことができます。

 授業を受けた中で、バランスを取るということがすごく重要な考え方なのだと感じるのですが、 ふと、かつて学校で習った生物のもつ恒常性という性質が似ているなと感じました。

 ちなみに恒常性とは、一定の状態を保とうとする性質のことを指します。身近なところで言えば、体が熱をもつと、汗をかき体を冷やすといった体温調節機能も恒常性に沿った働きといえます。

 自分自身の体が、 汗やくしゃみといった目に見える所だけでなく、浸透圧や免疫反応といった目に見えない所でも、 恒常性を維持しようとするそれぞれの働きによって支えられていることを知って、なんて素晴らしい機構なんだと 感動したことを覚えています。

 庭造りにおいて、植物と構造物とのバランスが大切なのはもちろんのこと、そこに触れ合う人の生活や、自然環境、近隣環境の変化に伴い、バランスが取れる庭を目指すことが非常に大切だとこの講座で教えて頂きました。まさにこのバランスの取れた庭こそ私の目指すべき庭です。

 未熟でまだまだ先は長いですが、日夜恒常性を維持しようと頑張ってくれている自分の細胞たちに負けじと庭造りと向き合っていければと思っております。

筆者紹介

牧野 豊  (ガーデン設計&施工 造園会社 勤務)
ガーデン・コンダクター ジュニア 第3期 受講中

ガーデン仲間によるリレーエッセイ We love Garden

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