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ガーデンエッセイ

バランス感覚を養う / 牛久敦

物事のバランスをとる

 受講を始めてから、今でもずっと徳田先生から教えていただいているポイントの1つとして、「物事のバランスをとれるようになる事」というものがあります。

ひとつのお庭が出来上がるまでには、まず第一にお庭造りを依頼してくれる人がおり、その困っている事に対して僕たちがいろいろと問題解決のご提案をさせて頂き、実際にお庭作りを始めます。お庭は1人だけの力では完成させる事はできません。例えばそれはレンガ積みや木工、植栽のそれぞれの職人さんに自分の設計したお庭を作ってもらうといった事でもありますし、そうして出来上がった花壇なんかへ植物に来てもらうという事でもあります 。

 このように、庭造りには依頼者を含め多くの人や物が関わっていて、設計者はその真ん中に立ち、それら皆がスムーズにその場に居られるようにバランスをとれなくてはいけませんという事です。

設計から現場の実務を経て、植物を学ぶ日々

 物事を広い視点でとらえて、それぞれに適切に働きかけていくことがガーデナーの仕事の一つではあるのですが、これがやはり大変なことで、当然ですが初めはバランスを取ろうにも知識も経験もなく、自分がフラフラとしていました。

 僕が初めに働いたのは庭の設計がメインの会社でした。当時は実際の現場の事が良くわかっておらず、細かな収まりなどがちぐはぐな設計をしてしまうこともありました。そんな時は腕の良い職人さん達に助けて頂きながらなんとか完成させてきましたが、そうやって出来上がっていく庭にだんだんと違和感を覚えてくるようになりました。そこで次には現場の作業もできる会社へ移りました。そこで少しずつ現場作業を踏まえた設計ができるようになってきましたが、そうした中で今度心配になってきたのは植物についてでした。

 ただ格好の良い植物を持ってきても、相手は生き物ですから当然成長して大きくなります。その逆に、合わない環境の場合は元気がなく、最悪枯れてしまう場合もあります。このように土壌を含めた周りの環境によっても変化する植物についての知識が足りていないと思うようになりました。ちょうどそんな時にこの講座に出会うことができたのは幸運だったと思います。

バランスをとるために、右往左往する

 現在は植物についての知識をより深められるように日々頑張っていますが、全体を見渡して真ん中でバランスを取るべき人間が、あっちへこっちへフラフラしていて、はたしてこれでいいのかと不安になる事もあります。しかし受講してゆく中で、バランスを取るために必要な知識を広げることは、相手が人間を含めた常に変化する自然である以上、こちらも右往左往する事が必要なのではと思えるようになりました。

 肝心なのは真ん中の軸をぶらさないという事で、その軸というのは「健全で安全な空間を作ることが出来る」という事であるというのは徳田先生に教わった最も大切なことの一つです。学ぶべきことは本当にたくさんありますが、これからも日々努力していこうと思います。

写真:牛久敦 (リガーデンとメンテナンスを手掛けるお客様のお庭)

筆者紹介

牛久敦  (フリーランス ガーデンデザイナー、ガーデナー)

ガーデン・コンダクター ジュニア 第1期 2011年3月 修了
ガーデン・コンダクター インターメディテイト 第1期 2012年3月 修了
ガーデン・コンダクター アドヴァンスド 第1期  受講中

ガーデン仲間によるリレーエッセイ We love Garden

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