日本ガーデン・コンダクター協会では、様々なガーデンの講座を開催しています!
ガーデンエッセイ

学べる場所に出会えた / 奈良貴子

自己流のガーデニングに限界

 マンションのベランダで植物を育て始めたのは18年ほど前。ちょうどガーデニングブームの最中で、私も気に入った苗を買ってきては、雑誌や本を手に鉢に植え、花を楽しみ、そして次々と枯らしていた。寄せ植えもたくさん作った。植えた直後はきれいでも、3カ月も経てばバランスを崩し、弱いものは消えていく。それなのに寄せ植えの「その後」について書いた雑誌や本は、ひとつもなかった。

 枯れたら捨てればいい、また新しい苗を買えばいい…。そんな「消費される園芸」に、次第に疑問を抱くようになった。

 これ以上、自己流を続ければ、植物の命が無駄になるばかりだと思い、4年ほど前、重い腰を上げて初心者向けのガーデン講座を受けてみることにした。 すぐに役立つノウハウを教えてもらい、やはり独学とは違うと納得。
しかし、何かとっても食い足りなかった。もっと大きな「何か」が理解できないと、小手先のテクニックで終わる気がしたのだ。 植物やガーデンを体系的に学びたい。素人でも受講できる講義や学校はないかとググッていた時、ふと見つけたのがガーデン・コンダクターの講座だった。

植物も人も「みんな生き物」 という言葉が心に響いた

 業界人でなくても受講OKということで、説明会を受けたのは、まだ地面が時々揺れていた3・11のすぐ後のこと。初めて会った徳田千夏先生は、「日本は変わるべき時に来ている、新しいガーデンの考え方を学びましょう」と話し始めた。
 人間が勝手に作ったガーデンで、植物にツライ思いをさせてはいけない。植物も虫も動物も人も、みんな等しく「生き物」なのだ。 苗、エクステリア、土木、設計…それぞれの専門家がバラバラにモノを持ち寄り、自分の持ち場しか見ないから「生きた」庭にならない――。

 徳田先生の言葉は、心にストンと落ちた。

結局1年目、繰り返し繰り返し、この「基本の考え方」を授業で聞くことになり、たまに「もうわかりましたっ!」と言いたくなったが(笑)、いつの間にか、この考え方が染み付いてしまった。「大きな視点からものを見る」「全体のバランスを考えながら物事を進めていく」。私が「知りたい」と思っていたのは、ガーデニングの知識や技術の背景にある、こうした考え方だったのかもしれない。

 2年目の今年は、いきなり図面を描かされたり、構造物の話をされて目を白黒させている。「早く技術を教えて!」と望んだこともあったが、1年目に「土台」を作らずに、いきなりテクニックの話から入っていても、正しく理解できたとは思えない。今となっては、うわべだけの理解で植物と向き合うのは無理だとよくわかる。

 私は相変わらず、ガーデンデザイナーに転職する気はない。でも、自分の庭(ハーブガーデン)を作るという目標はある。この講座で学んだおかげで、なんちゃってイングリッシュガーデンとか、3年後には死に絶えるガーデンとか、そんなものを作らずに済みそうだ。
クラスメートには造園、ガーデン、建築、それに介護の専門家までいて、素人の私には心強い限り。しかも、みんな植物が大好きで、心が優しくて、なんだか癒される。共に学ぶ人にも恵まれて幸せだ。

写真:奈良貴子

筆者紹介

奈良貴子  (フリーランスライター)

ガーデン・コンダクター ジュニア 第2期 2012年3月 修了
ガーデン・コンダクター インターメディテイト 第2期  受講中

ガーデン仲間によるリレーエッセイ We love Garden

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